FC2ブログ

物と精神

詩・小説・批評・哲学など テーマは「世界と自分のあり方」全体です

「素直に歌いたい」

どれほど分析しても分析しつくせないものがある。小林秀雄はそれを宿命と名づけてみせた。数学は1から始まる。だがこの1はどこかの誰かが勝手に決めたものだ。なぜ1か?という問いは、自分がなぜ存在するのか?という問い同様意味を成さない。
 僕らはある命題を分析する。そしてそれを解体してばらばらにして安心する。だがここにばらばらにされるのを好まない一人の野生児がいて、この人物は叫びだす。この人物を人は精神病院に入れてしまいたいところだが、それはできない。なぜなら彼は既に自分が精神病であることを誰よりも深く知っているから。どんな医師よりも彼の自己解剖のメスは鋭い。彼は既に自分を解剖し終わった人間なのだ。やがて彼の身体はメスを跳ね返して叫びだす。それはめちゃくちゃな叫びだ。だが真実の叫び声だ。
 僕は彼に対する人々の理解が到底、彼の彼自身への理解を上回っているとは思わない。ただ彼は自分でそれを言うのがばからしいから、自己弁護がばからしい事、もうそうしたことはとうに終わったことで、どれほど自己弁護した所で、人々の波のような力に飲み込まれてしまえば一溜りもないことを知っているから、黙っているに過ぎない。だから彼はこう言うだけだ。「今、素直に歌いたいのです」。

スポンサーサイト



 「僕のギター鳴らしてやる!」

 他人のギターはあっても「僕のギター」はない。ジョン・レノンモデル、ジミ・ヘンドリックスモデル、エリック・クラプトンモデル・・・etc.



 「誤訳が多すぎる。」

 「じゃあ、正訳って何ですか?」

 「みんながそれとなく正しいと言ったものだ」

 「みんなって誰ですか?みんなが正しいと言ったら正しいんですか?」

 「うるさい!さっさと席に着け!」


 「常識で考えれば分かるだろう」

 「だが常識は十年で・・・」

 「うるさい!常識だ!常識!」

 「それはあなたの張り上げた声のことですか?」

 「みんなが一斉に張り上げた声のことだ」


親が幼い子供を邪魔だからといって殺す。そして立派な人々はそれは良くないことだと憤慨する。

そして立派な家の立派の家族は、家庭としての体裁を保つ事に全力を尽くし、そして覆いきれなかった底に溜まった憎悪が一気に吹き出してきて破滅する・・・。

子どもが家に火をつけたり・・・。

恋人同士

 「別に君が好きって訳じゃない。ただ君の顔が好きなんだ」

 「まあ、奇遇ね!私もあなたのことが全然好きじゃないけど、あなたの顔が好きなの」

 「僕達は似た者同士だね」

 「そうね。幸せね」

 「ああ、幸せだ」

「人に迷惑はかけるな!」

「人って誰ですか?」

「君以外の奴だよ」

気が狂わなければおかしくなってしまいそうだ。

狂気

「狂気をつきつけろ! これが俺だ!」
 
 もし自分が正気の中にしかないなら気が狂ってしまうだろう。

 正気の人間が夜見る夢ほど恐ろしいものはない。

バス停で

出かける時には雨が降っていなかったのに、帰りの時には強い雨が降っていた。僕は傘を持っていなかったので、代わりにごみ袋を被ってバスを待っていた。しばらく待っていると、僕の隣に同じバスを待つ人がやってきて、僕を奇異の目でじっと眺めた。僕はすましていた。
 バスがくると僕はゴミ袋をくるくる巻いてカバンに入れ、バスに乗った。

ライブのこと

 バンドをしている友人に「神聖かまってちゃん」が好きだと言うと、ぷっと笑われた。
 僕は音楽がさっぱりわからない。だから自分の好きな音楽だけ聴いている。好きなアーティストはビートルズとレッド・ツェッペリンと神聖かまってちゃんだが、神聖かまってちゃんに出会ってから他はあまり聞かなくなった。
 ところでその友人のライブに行ったが、素晴らしかった。その子はベースを弾いていた。フロントマンは個性ある子で面白かった。僕の友人もフロントマンも僕も同じ大学の同じ学部だった。
 そのライブ会場へ行く途中の道で、面白い建物があったので姉に写メールをして送ってやった。が、見れないと返信が来た。僕は面倒臭かったので無視した。
 

 死体の上を

 何故そうなのかは分からないが

 何故かそうしてしまうことがある

 何故そうなのかは全くわからないが
 
 何故かそれをしてしまうことがある

 
  村の天使達は自殺した

  明日は雨、いや晴れだ

  村の天使達は自殺した

  明日は雨、いや晴れだ?


 何故そうなのか全くわからないが

 僕はそうしてしまった

 目の前に無数の死体がズラリ

 僕がそれをしてしまったことに気付かないまま

 人々がその上を渡ってゆく

神様の声

 何もない世界で

 本当に何もない世界で

 僕と君の声がこだましている

 (何してるの?)
 
 (遊んでるの)
 
 (お昼の残ってるおにぎり分けてあげよっか?)

 (いらない、さっき焼きそば食べたから)


 何もない世界で

 本当に何もない世界で

 僕達の声がこだましている

 (ざわざわ)

 (ざわざわ)


 何もない世界で

 本当に何もない世界で

 神様の声がこだましている

 (ここはどこ?)

 (私は誰?)

 状況

 何もかもが消えて

 君と僕が残った

 君と僕はコミュニケーションを取り交わし

 生きていなくてはいけないだろう

 そういう状況だ 今は

 風が吹く

 僕を殺して

 全人類に利益が出るなら

 どうぞ遠慮なくやっちまいなさい

 あなた達皆の合議で

 僕が「全人類に価値なし」と判断できたなら

 どうぞ遠慮なくやっちまいなさい

 僕はゆっくりと死んでゆく

 その後を風が吹いてゆく

 その風がつまり「僕」なのです

 だから遠慮なくやっちまいなさい

 あなた達が死んだ後も風が吹く

刺して下さい

 僕を刺して下さい

 あなたがもし良ければ

 あなたがナイフを突き立てたがっているのは

 本当は自分なのではないのですか?

 そう言ってもあなたはきっとわからない

 だったら僕を刺してみてください

 僕を刺した時 あなたは悟るでしょう

 ああ、刺されたのは自分だって

 偉業

 理想を持っている少年は

 理想を目指して走り出す すると

 現実という絶望の断崖が現れ

 彼を奈落に突き落としてしまう

 彼はそこから立ち上がって

 その奈落から脱出するための梯子を作り上げる

 これが即ち彼の偉業だ

該当の記事は見つかりませんでした。